電気自動車によって変わる世界


慶應義塾大学とベネッセ、中古車販売のガリバーなどが共同出資して電気自動車のベンチャー企業を設立することが発表された
慶應大学の清水浩教授は日本の電気自動車研究の第一人者として、かなり以前より電気自動車の研究に取り組んでいる。
電気自動車時代の到来によって大きく変化することの一つは、この事例のようなベンチャー企業の台頭である。産業自体が黎明期にあるということはもちろんだが、電気自動車は既存の内燃機関自動車産業と比較すると、モジュール化が進み参入障壁が低くなるといわれていることも、これらベンチャー企業台頭の大きな背景だ。
電気自動車ベンチャーといえば、アメリカのテスラ(Tesla)が有名だが、テスラの他にも急速にベンチャー企業立ち上がってきているアメリカの自動車産業が環境対応へ大きく舵を切ろうとする中で、これらの企業は大手自動車会社による買収をエグジットのチャンスとして狙っていることだろう。
自動車産業の電気自動車化は、コンピュータ産業がメインフレーム、あるいはワークステーションからPCに移行したことにも例えることができる。PCの台頭で、産業構造自体がモジュール化、オープンプラットホーム化した結果、多くのベンチャーがその参入障壁の低さを頼りに新たなプレイヤーとして現れたように、電気自動車産業においても多くのベンチャープレイヤーの登場が期待される。