コーヒーをテコに一点突破


朝マックに行ったら、期間限定でコーヒーを無料にしていてちょっとびっくりしました。何かオーダーしたらコーヒーが無料になるのではなく、コーヒーだけでも無料なのです。
後ろに並んでいた女性はコーヒーを注文しようとして、お店の人に無料ですからといわれ、お金を払わずにコーヒーだけ受け取っていました。ちょっと不思議な光景です。
マクドナルドは数年前からコーヒーに力を入れています。スターバックスにも負けないようなコーヒーを提供できるように、コーヒーのスペシャリストをヘッドハントしたとか、本腰を入れて取り組んでいます。
マクドナルドはコーヒーをテコに新しいお客さんを開拓しようとしているのではないでしょうか。その象徴が今回の無料プロモーションです。まだ顧客になっていない層の開拓に伸びシロがあると踏んでいるのではないかと思います。今朝のマックでコーヒーを注文していた女性には朝マックのセットメニューが割引になるクーポンが手渡されていました。
マックがコーヒーに力を入れていることは、今となっては、へーまあわかるけどね、といった反応なのではないかと思います。しかし、このコーヒーという一点突破アイデアにいきつくのにはいろいろな障壁があったことが想像できます。既存ビジネスと合わないとか、利幅が少ないとか、そもそもお客さんが来ないとかいろんなネガティブチェックが想定される中、このアイデアを実現できたのは、アイデアそのものというよりも、意思決定や実行のプロセスにポイントがあったのではないでしょうか。
全方位で事業を進めがちな日本企業にとって、この選択戦略から学ぶべきことは多いと思います。