日中市場のクロスボーダー化が進む


またまた中国ネタですが、週末に日中市場のクロスボーダー化を象徴するニュースがいくつか出ています。
まずは、三菱東京UFJ銀行が日本の食品関連中小企業の中国圏進出のサポートを行っているというもの。香港で行われている「香港フード・エキスポ2009」へ出展する国内企業7社をサポートとしたということです。こうした活動を銀行が行っているという事実が興味深いです。産業の黒子役である銀行が中小企業の海外進出をサポートしているという点が象徴的な事実です。昨日紹介した南京水游城にはこれまたびっくりするほどきれいなスーパーが入っていましたが、その中でも日本のりんごやあきたこまちなどの米が売られていました。こうした動きは今後もさらに拡大するでしょう。
もう一つは、逆に中国の消費者が日本で消費をするという話です。SBIベリトランスが昨年オープンした中国人観光客向けの日本でのショッピング情報サイトをさらに拡充すると報道されています。傑街同歩(ジェイジェストリート)というこのサイトでは、現在、かに道楽、西武百貨店ビックカメラ洋服の青山、コメ兵など15店が紹介されていますが、これをいっきに300店に拡充するということです。これらのお店では、中国で発行されている銀聯カードというデビッドカードを使うことができます。
SBIベリトランスはこのほかにも、佰宜杰.com(バイジェイドットコム)という日本企業が中国人の顧客に商品を販売するためのECサイトも持っています。こちらは今年の4月に本オープンしたようです。このサイトを見ていて面白いのは、カメラや時計、ゲームなどが販売品目の上位に上がってくるのはもとより、浄水器やウォシュレット、魔法瓶、サプリメントなども上位に上がっているという事実に大変興味深い驚きを覚えます。
これらは、日本でも銀聯カードを発行している三井住友カードSBIベリトランスが協力しながら展開しているようです。三井住友カードは早くから銀聯カードとの提携を進めていますが、他にも銀聯カードを使って日本のATMで現金を引き出せたり、様々なところで利用シーンが広がっています。